ラルク東京ドーム公演、座席表示で消費者庁が措置命令(2023年)

コラム

2023年2月16日、消費者庁はロックバンド「L’Arc〜en〜Ciel(ラルク アン シエル)」の東京ドーム公演をめぐり、運営に関わった東京都内の3社に対し、景品表示法違反(優良誤認)に基づく措置命令を出しました。
対象となったのは、2022年5月21日・22日に開催された30周年記念ライブです。

何が問題だったのか

問題の核心は、チケット販売時の座席表示と実際の座席が大きく乖離していた点にあります。
具体的には、オフィシャルウェブサイトやチケット販売サイト「ticket board」上で、以下のような表示がなされていました。

SS席を購入すれば1階アリーナ席となるように表示
S席を購入すれば1階スタンド席となるように表示
A席を購入すればバルコニー席または2階スタンド席となるように表示

しかし実際には、SS席を購入しても1階スタンド席となる場合があったり、S席でも主に1階スタンド席後方やバルコニー席、2階スタンド席となるケースが生じていました。
報道によれば、表示上でのSS席は約3,300席だったのに対し、実際には約7,200席が販売されていたとされています。

なぜ措置命令が下りたのか

運営はチケット販売サイトに「座席図イメージは状況により変更になる可能性がある」といった注意表記がしていましたが、消費者庁はこれを免責事由とは認めませんでした。
消費者が想定できないほど著しい変更であり、優良誤認表示に該当すると判断したのです。
なお、コンサートの座席表示に関する措置命令は、初めての事案となりました。

処分の対象となった3社

消費者庁の公表資料によると、処分対象となった3社の業務内容は以下の通りです。

社名主な業務内容
株式会社オン・ザ・ラインコンサートの企画・制作・チケット販売等。本件コンサートの業務全体を統括
株式会社ボードウォークオンラインチケットのプラットフォーム企画・構築・提供。主に座席販売業務を実施
マーヴェリック・ディー・シー株式会社音楽催事の企画・制作・興行、マネージメント管理。主にアーティスト出演に関する業務を実施

措置命令の結果、返金が実現

消費者庁による措置命令(2023年2月)を受けた後、ライブの運営に関わる事業者3社から公式に「返金のお知らせ」が発表され、2023年10月に差額分の返金対応が実施されてました。
具体的な返金対象と金額は以下の通りです

  • SS席を購入したのに「1階スタンド席」になった人5,500円の返金(SS席22,000円とS席16,500円の差額)
  • S席を購入したのに「バルコニー席」または「2階スタンド席」になった人5,500円の返金(S席16,500円とA席11,000円の差額)

ライブが開催されたのは2022年5月だったため、ユーザーにとっては騒動から約1年5ヶ月越しにようやく本来の座席に見合った差額が手元に戻る形となりました。

メンバーからのコメントは?

バンドメンバー個人(hyde、tetsuya、ken、yukihiro)から直接この措置命令やトラブルに関して公式なコメントや言及が出されたことはありません。

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